映画コラム 関連記事

  • 『劇場版コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐』ポスタービジュアル

    〈2018年映画興収ベスト10〉『劇場版コード・ブルー』が100億円に迫る大ヒット!

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     2018年の映画興収ベスト10が発表され(12月25日現在“推計概算”、興行通信社調べ)、92.4億円を突破した『劇場版コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐』が首位を獲得した。@@cutter 本作は、2008年7月期に1st Seasonが放送され、大ヒットを記録した連続ドラマ『コード・ブルー −ドクターヘリ緊急救命−』初の映画版。リアルな医療・災害現場、患者とそれに接する人々が織りなす感動の人間ドラマ、そして主人公たち5人の成長と絆を描き、これまでの医療ドラマと一線を画する作品として多くのファンを獲得した。劇場版では、成田空港と東京湾・海ほたるを舞台にした未曾有の連続大事故が発生。山下智久演じる主人公・藍沢耕作らの奮闘と命の物語が描かれる。山下のほか、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛美、浅利陽介という今や主演クラスの俳優たちが10年間、同じ役を演じ続けていることも見どころの1つ。映画版の大ヒットも期待されていただけに、見事、首位を獲得し、面目躍如といったところだろう。  今年度は、3位にランクインした『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(80.8億円)、4位の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(75.1億円)、8位の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(52.0億円)とシリーズものが多数ランクインしたのも特徴だ。いずれも、シリーズを重ねても安定的な興収を叩き出しており、不動の人気が感じられる。  2017年にはベスト10のうち4作品がランクインしたディズニーは、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』のほか、9位に『リメンバー・ミー』(49.5億円)、10位に『インクレディブル・ファミリー』(48.8億円)と控えめ。しかし、2019年には『キャプテン・マーベル』や『アベンジャーズ/エンドゲーム』をはじめ、『アナと雪の女王』の続編や『ダンボ』『ライオンキング』の実写版と注目作が目白押しのため、来年度は上位を独占するのではないかと考えられる。  また、5位には世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた『ボヘミアン・ラプソディ』(64.3億円)がランクイン。劇中では、誰もが一度は聞いたことのある名曲の数々が、フレディ自身の歌声で蘇り、映画ファンのみならず、音楽ファンも熱狂させている。同作の特徴は、2回、3回と、複数回、劇場に足を運ぶ観客が多いこと。興収はさらに伸びそうだ。そして、7位には昨年『ラ・ラ・ランド』で第89回アカデミー賞歌曲賞を受賞した、ペンジ・パセックとジャスティン・ポールが音楽を担当したミュージカル映画『グレイテスト・ショーマン』(53.0億円)が入った。  2019年には、ディズニーのみならず、スパイダーマン・シリーズの最新作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』、アーノルド・シュワルツェネッガーとリンダ・ハミルトンの再共演が話題の『ターミネーター』シリーズの最新作など大作映画の公開が控えている。邦画でも、田中圭主演で社会現象も巻き起こしたドラマの映画版『劇場版 おっさんずラブ(仮)』、木村拓也×長澤まさみ主演、東野圭吾原作の『マスカレード・ホテル』、大人気マンガを山崎賢人主演で映画化する『キングダム』、佐藤健主演の大ヒット映画『るろうに剣心』の新シリーズなど、話題作も多く、どの作品がヒットを記録するのか今から期待したい。 2018年映画興収ベスト10 <興行通信社調べ> 12月25日現在(推計概算) 1位 『劇場版コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐』(7月27日公開) 92.4億円 2位 『名探偵コナン ゼロの執行人』(4月13日公開) 91.8億円 3位 『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(7月13日公開) 80.8億円 4位 『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(12月15日公開) 75.1億円 5位 『ボヘミアン・ラプソディ』(11月9日公開) 64.3億円 6位 『映画ドラえもん のび太の宝島』(3月3日公開) 53.7億円 7位 『グレイテスト・ショーマン』(2月16日公開) 53.0億円 8位 『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(11月23日公開) 52.0億円 9位 『リメンバー・ミー』(3月16日公開) 49.5億円 10位『インクレディブル・ファミリー』(8月1日公開) 48.8億円 対象:2018年正月映画~11月公開までの作品

  • 2018年話題の映画(邦画)を振り返る

    『万引き家族』『カメ止め』『コード・ブルー』…2018年話題の邦画界を振り返る

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     是枝裕和監督の『万引き家族』が第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞。今村昌平監督の『うなぎ』(97)以来、実に21年ぶりの快挙にわいた今年の邦画界。製作費300万のインディーズ作品『カメラを止めるな!』が興行収入30億超えの大ヒットを成し遂げたり、刑事とやくざたちの熱い生きざまを描き、コンプライアンス重視の世の中に挑戦状を叩きつけるような『孤狼の血』も話題を巻き起こした。観る側の“想像を超えていく”ような作品が登場した、2018年の邦画界を振り返ってみよう。@@cutter 『万引き家族』は、今にも壊れそうな平家に住む一家を描く物語。祖母の年金を頼りにしながら、足りない生活は万引きで賄っているという道徳的には完全NGの家族だが、肩を寄せ合って過ごす彼らの姿を見るにつけ「人との人のつながりとは?」「愛とは?」という問いかけがググッと胸に迫る感動作だった。是枝監督の家族を見つめる視点、役者の演技もすばらしいが、とりわけ安藤サクラ、樹木希林、松岡茉優という時代を代表する女優陣が顔をそろえていることでも、2018年の“絶対に観ておくべき映画”と言えそうだ。  安藤が涙を流すシーンは、カンヌで審査委員長を務めた名女優ケイト・ブランシェットまでもが「彼女の泣くシーンのお芝居がすごくて、今後もし審査員の中でこの泣き方を(芝居で)する人がいたら、安藤サクラの真似をしたと思ってください」と大絶賛。今年は連続テレビ小説『まんぷく』での母性あふれる存在感も光るなど、“安藤サクラ無双”を実感した人も多いはず。またその安藤に刺激を受けたのが松岡で、第10回TAMA映画賞のステージでは「いつかサクラさんに追いつきたい、追い越したい」と宣言。樹木が亡くなったことは、邦画界の宝を失ったようなさみしさに襲われたが、すばらしい女優陣が樹木の背中を追いかけている。  上田慎一郎監督の劇場長編デビュー作で、監督自身「僕を含めて、地球上の誰もが想像していなかった」と語るほどの超特大ヒットを記録したのが、『カメラを止めるな!』。ワンシーンワンカットのゾンビ映画とその製作者たちの舞台裏を描いた本作。前半と後半でまったく趣の異なる展開を見せつつ、見事に伏線を回収をしていく脚本もすばらしかったが、「ダメな人たちが集まって、ひとつのことを成し遂げる姿に感動した」という声も多く、それが映画作りにかける実際のスタッフ・キャストたちと重なったことこそ、一番の胸熱ポイント。今後の上田監督やキャスト陣の活躍にも期待したい。@@separator 白石和彌監督が柚月裕子の警察小説を映画化した『孤狼の血』では、地上波での放送は無理では…と驚くほどのエロスと暴力描写が炸裂。『仁義なき戦い』を思い起こさせるナレーションも、昭和の映画にあった勢いと熱を感じさせ、怒号と罵声の中で繰り広げられる男たちのドラマが観客を釘付けにした。コンプライアンス重視が叫ばれる世の中に物足りなさを感じている人々は、きっと本作の登場に胸が踊ったはず。続編の製作も決定するなど、いつでも本気を感じさせてくれる白石監督の情熱が、邦画界をますます元気にしてくれそうだ。  そして2018年の劇場ナンバーワンヒットとなったのが『劇場版コード・ブルー ‐ドクターヘリ緊急救命‐』で、興行収入は11月末時点で92億円を突破。高視聴率を記録した人気医療ドラマの映画化で、ドラマ放送時からの10年の集大成とも言える。山下智久演じる藍沢をはじめとしたキャラクター勢もそれぞれに成長を遂げ、ファンが“見たかった展開”と、さらには“想像を超える感動”へと観客を誘った。  また、漫画原作の実写化ブームもまだ継続中で、特に昨年に続き大ヒットしたのが続編『銀魂2 掟は破るためにこそある』。「観客を熱狂させた前作を超えたものができるのか?」という心配をものともせず、“今もっとも忙しい監督”=福田雄一の勢いを改めて知らしめた。  “想像もつかなかった場所”へと連れて行ってくれることこそ、エンタテインメントの醍醐味だ。来年もどんな映画が誕生するのか、今から大いに楽しみだ。(文:成田おり枝)

  • 映画『ちはやふる ‐結び‐』ポスタービジュアル

    『銀魂』『ちはやふる』『BLEACH』…2018年の漫画原作の実写化、何に期待?

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     漫画原作の実写化がトレンドの日本映画界。2018年も数々の人気漫画が実写映画となって登場する。夏のお祭り映画となりそうな『銀魂パート2(仮)』をはじめ、『ちはやふる ‐結び‐』『BLEACH』など、話題作のそろった2018年の実写映画作品をチェック!@@cutter 空知英秋による「週刊少年ジャンプ」の看板コミックを福田雄一監督が映画化した『銀魂』は、興行収入35億円を突破する大ヒットを記録するなど、2017年の日本映画界を代表する1作となった。早くも2018年夏には続編となる『銀魂パート2(仮)』が登場。「ジャンプフェスタ2018」では、福田監督からのビデオメッセージで「武市変平太は出ないけども、佐藤二朗は出る」というヒントが発表され、佐藤が「神楽は俺に任せるアル」とコメント。さっそく、福田組らしい爆笑のやり取りがスタートしている。  続編で言うならば、末次由紀の少女コミックを広瀬すず主演で映画化した『ちはやふる ‐結び‐』(3月17日公開)も注目の1作。2016年に二部作として公開され、本作でいよいよシリーズ完結編を迎える。広瀬演じる千早、野村周平演じる太一、新田真剣佑演じる新がどんなクライマックスへと導いてくれるのか。臨場感あふれるかるたシーンにも期待したい。  『神さまの言うとおり』『ストロボ・エッジ』など漫画原作の実写化に出演することも多い福士蒼汰は、唐々煙の原作を本広克行監督が映画化する『曇天に笑う』(3月21日公開)、週刊少年ジャンプで連載された人気コミックを映画化する『BLEACH』(夏公開)の公開が控える。  明治維新後を舞台に、人に災いをもたらす大蛇の力を阻止するために立ち上がった曇天三兄弟の戦いを描く『曇天に笑う』では、頼りがいのあるアニキを演じる福士。『BLEACH』では、霊が見えること以外は普通の高校生である一護として、悪霊との戦いに挑む。『無限の住人』で見せた華麗なアクションも記憶に新しい福士だが、2018年の2作でも“アクションの福士蒼汰”をたっぷりと堪能できそう。@@separator すっかり「漫画原作に出演することが多い俳優」となったのが、吉沢亮。『銀魂パート2(仮)』に出演する可能性もアリ。岡崎京子による伝説的衝撃作の映画化『リバーズ・エッジ』(2月16日公開)、吉住渉の少女コミックを映画化する『ママレード・ボーイ』(4月27日公開)で90年代の傑作コミックの実写化に主演するほか、『レオン』(早春公開)、『あのコの、トリコ』(2018年公開)と漫画原作への出演が続く。  彫刻のような美しい顔立ちは、まさに漫画から飛び出してきたよう。『斉木楠雄のΨ難』でのハジけた演技も評判で、“静と動”のギャップを見せられる役者として着実にキャリアを重ねている吉沢。注目作の主演に抜擢される機会もますます増えそうだ。  フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」でアニメ化された3作品も、実写映画としてお目見え。『坂道のアポロン』(3月10日公開)は、高校生の瑞々しい青春をジャズを通して描く物語。本作で映画単独初主演を果たす知念侑李は、ジャズピアノの魅力に目覚めていく役柄を演じるためにピアノの特訓にも励んだ。奥浩哉原作、強大な力を手に入れた者たちの戦いを描く『いぬやしき』(4月20日公開)では、木梨憲武が16年ぶりに映画主演を務めるほか、佐藤健が初めての悪役にトライ。『恋は雨上がりのように』(5月25日公開)では、大泉洋と小松菜奈が“28歳差の恋”を紡ぐ。  そのほか、ろびこの原作を菅田将暉と土屋太鳳を迎えて映画化する『となりの怪物くん』(4月27日公開)、いくえみ綾の人気コミックを映画化する『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』(3月3日公開)などなどラブストーリーも充実。漫画ファン、映画ファンを喜ばせる作品は現れるのか。期待して公開を待ちたい。

  • 2018年ブレイク俳優を大予想(左から)北村匠海、高杉真宙

    北村匠海、高杉真宙、横浜流星、平野紫耀…2018年ブレイク俳優を大予想

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     いよいよ2018年がスタート。毎年、数々のフレッシュな俳優たちが登場し、エンターテインメントシーンをにぎわすが、裏を返せばそれだけ競争が厳しいということ。2017年に頭角を現し、注目を浴びた俳優の中から、今年ブレイク間違いなしと思われる若手俳優をピックアップしてみよう。@@cutter まずは昨年、興行収入30億円を突破し大きな話題を集めた映画『君の膵臓をたべたい』で、浜辺美波扮するヒロイン桜良の秘密を知ったことにより、関わり合いを持つようになる“僕”をみずみずしく演じた北村匠海だ。人気俳優たちが多数在籍するスターダストプロモーションに所属し、ダンスロックバンド「DISH//」のギター兼ボーカルを担当するミュージシャンという一面も持っているが、『君の膵臓をたべたい』では、ステージ上の躍動感あふれる姿を封印。人づきあいが苦手な内にこもるキャラクターを非常に繊細に演じ高い評価を受けた。  『キミスイ』以外にも、『恋と嘘』ではヒロインの幼なじみ役を演じ、爽やかな笑顔を披露すると、『勝手にふるえてろ』では、松岡茉優演じるヨシカの憧れの男性として、ややクールな一面も見せた。2018年は、1月クールの連続ドラマ『隣の家族は青く見える』で同性愛者役を演じるなど、新たな一面も期待できる。  同じく大ブレイクしそうなのが高杉真宙。端正かつ可愛らしいルックスはすでに若い女性の間で大人気だったが、2017年は、映画『逆光の頃』で主演を務めると、『PとJK』や『ReLIFE リライフ』『トリガール!』『散歩する侵略者』と5本の映画に出演。青春ストーリーが多いなか、黒沢清監督の『散歩する侵略者』では、“概念”を奪う侵略者という変わった役柄を好演し、第9回TAMA映画賞では、最優秀新進男優賞を獲得。黒沢監督は「爽やかなルックスとは裏腹に、非常にストイックでガッツがある」と高杉を評価するなど、製作サイドの人間からも信頼が厚い。  2018年は、1月クールの連続ドラマ『賭ケグルイ』で鈴井涼太役を演じることが発表された。本作で演出を務めるのは『トリガール!』の英勉監督。他にも、いくえみ綾の人気コミックを実写映画化した『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』にも出演が決まっているなど、大きく飛躍する可能性は大だ。@@separator その他、『烈車戦隊トッキュウジャー』でトッキュウ4号/ヒカリを演じ注目を集めた横浜流星、映画『氷菓』や、連続テレビ小説『ひよっこ』で話題になった岡山天音、2018年に『honey』『ういらぶ。』の2本の主演映画が決まっている関西ジャニーズJr.の平野紫耀らもブレイクが期待される。  横浜は、先日行われたカレンダー発売記念イベントでは約2000人のファンが詰めかけるなど、すでに女性ファンからは高い支持を集めているが、2018年は平野が主演を務める『honey』をはじめ、『兄友』『虹色デイズ』という人気少女漫画を実写化した映画で主演を務めるなど、さらに大きく飛躍しそうだ。岡山も『ひよっこ』では有村架純演じるみね子が住むあかね荘の売れない漫画家コンビの一人・新田啓輔を演じ、憎めないキャラクターで知名度を上げた。印象的なルックスを含め、個性派俳優としてさらなる注目を集めるだろう。

  • 『美女と野獣』日本版本ポスター

    <2017年映画興収ベスト10>『美女と野獣』唯一100億超えで首位 邦画は2作と苦戦

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     2017年の映画興収ベスト10が発表され(12月25日現在“推計概算”、興行通信社調べ)、124億円を突破した『美女と野獣』が唯一の100億超えで断トツ首位となった。@@cutter 本作はエマ・ワトソンを主演に迎え、不朽の名作ディズニー・アニメーションを実写化。アリアナ・グランデ&ジョン・レジェンドが歌う主題歌、サントラ、そして関連グッズも軒並み大ヒット。全世界歴代興収ランキングでも、10位にランキングされて話題となった。  73.1億円で同率2位は、『怪盗グルーのミニオン大脱走』と『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』。いずれもシリーズもので『怪盗グルー』シリーズは、これまでスピンオフを含め長編4作品で世界で最も収益をあげたアニメーションシリーズとなった。この作品の魅力は、なんといっても可愛らしい黄色のミニオンたち。彼らがシリーズに登場し続ける限り、さらに記録は伸びていくことだろう。一方、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は、ハリー・ポッターシリーズ完結から5年を経て、新に送られるシリーズ全5部作のうちの第1作目。先日、第2作目がクランクアップしたことが報じられ、早くも期待の声があがっている。@@separator 7位にランクインした『SING/シング』(51.1億円)も続編の製作が決定しており、全米では2020年12に公開予定。8位には、現在公開中の『スター・ウォーズ/最後のジュダイ』も好調な「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフシリーズ第1作目『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』で46.3億円。10位には第89回アカデミー賞で監督賞、主演女優賞ほか6部門で受賞を果たした『ラ・ラ・ランド』(43.9億)が入った。  ベスト10を見ると、ディズニー作品が4作品を占め、他社を圧倒したことがわかる。邦画は、4位『名探偵コナン から紅の恋歌』(68.9億円)、6位『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(44.3億)の2作品と苦戦。昨年は『シン・ゴジラ』『信長協奏曲』と実写作品もランキングしていただけに、いささか寂しく感じてしまう。  2018年には、前作が大ヒットした『ちはやふる‐結び‐』、大ヒットドラマの映画版『劇場版コード・ブルー~ドクターヘリ救急救命~』、今年公開の続編『銀魂 パート2』など、注目作も目白押しなので、来年は邦画の実写映画もランキング上位に食い込むことを期待したい。 2017年映画興収ベスト10 <興行通信社調べ> 12月25日現在(推計概算) 1位 『美女と野獣』(4月21日公開) 124.0億円 2位 『怪盗グルーのミニオン大脱走』(7月21日公開) 73.1億円 3位 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(11月23日公開) 73.1億円 4位 『名探偵コナン から紅の恋歌』(4月15日公開) 68.9億円 5位 『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(7月1日公開) 67.1億円 6位 『モアナと伝説の海』(3月10日公開) 51.6億円 7位 『SING/シング』(3月17日公開) 51.1億円 8位 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年12月16日公開) 46.3億 9位 『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(3月4日公開) 44.3億 10位 『ラ・ラ・ランド』(2月24日公開) 43.9億 対象:2017年正月映画~11月公開までの作品

  • 2017年実写映画を振り返る

    実写化ブームが止まらない 『銀魂』『ハガレン』2017年“コミック実写化”を振り返る

    映画

     引き続きコミックの実写化ブームが巻き起こっている日本映画界。2017年もたくさんの人気コミックが実写映画となって登場した。今年のブームを語る上で欠かせないのが、映画『銀魂』の成功。原作ファン、原作未読の観客をも引き込んで、興行収入35億円を突破する大ヒットを記録した。また『ジョジョの奇妙な冒険』『鋼の錬金術師』といった、伝説的コミックの実写化も話題に。締めくくりとして、“コミックの実写化 2017”を振り返ってみたい。@@cutter 実写化ブームが止まらない。日本の漫画の質が高く、愛されているからこそ、これほどに拡大し続けているわけだが、ファンが多ければ多いほど、原作ファンをも納得させるのは至難の技。そんな中、『銀魂』では“くだらなさを真剣に描く”という原作の魅力と、福田雄一監督の持ち味が見事に合致し、映画冒頭から観客を魅了。小栗旬、菅田将暉、橋本環奈をはじめとするキャスティングも発表されるごとに歓喜の声が上がるなど、原作ファンも夢中になった。大ヒットを受けて、続編の製作も決定。『銀魂』の実写化成功は、日本映画界にとっても大きな希望となった。  福田監督は、『斉木楠雄のΨ難』でも観客を笑いの渦に巻き込んだ。山崎賢人がコメディ映画初主演を果たし、ピンク頭に緑のサングラス姿で新境地にトライ。また『銀魂』で鼻ホジ&ゲロ吐きを披露した橋本環奈が、引き続き福田組に参加してコメディエンヌぶりを爆発させた。両作品ともに彼女の熱演は「ここまでやったか!」と目を見張るほどで、今年の“最優秀ぶっとび女優賞”は間違いなく橋本環奈だと太鼓判を押したい。  CG技術の発達もあって、「実写化不可能」と言われていた原作に果敢に挑んだのも今年の特徴。『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』『鋼の錬金術師』は、原作が“伝説”や“バイブル”という人もいるほどの傑作コミックだけに、実写化には厳しい声も上がった。しかし『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド、『鋼の錬金術師』では主人公エドと弟アルのぶつかり合いなど実写だからこそ見れたシーンもあり、血の通った演技を見せたキャスト陣には大いに敬意を表したい。また、不死身の男の対決を描いた『亜人』も“IBM”という黒い幽霊の存在をVFXで見事に表現。それ以上に佐藤健と綾野剛の肉弾戦が迫力満点で、“前人未到のアクション映画”として原作未読の観客も数多く映画館に駆けつけた。@@separator 男たちの熱きドラマを映し出していると評判だったのが、『3月のライオン』と『帝一の國』。『3月のライオン』の神木隆之介は主人公・桐山零のイメージともドンピシャで、まさに原作から抜け出してきたような雰囲気たっぷり。二部作の主演として、白熱の対局シーン、そして零の成長ドラマを感動的に体現した。菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大といった旬の若手俳優が勢揃いしたのが、『帝一の國』。原作のビジュアルともハマったキャスト陣が、ギラギラとしたパッションを大放出。菅田が本作を「僕らの果たし状」と胸を張って表現していたのも印象的だ。  そして土屋太鳳出演の『兄に愛されすぎて困ってます。』『PとJK』、広瀬すず出演の『先生! 、、、好きになってもいいですか?』といったラブストーリーも公開。今後、土屋は菅田将暉と共演を果たす少女コミックの実写化『となりの怪物くん』や、美醜の本質に迫る松浦だるまのコミックを実写化する『累‐かさね‐』に出演。広瀬は、競技かるたを描く青春ドラマの続編『ちはやふる‐結び‐』の公開が控える。まだまだ過熱しそうな実写化ブーム。その行方を見守りたい。

  • 見事オスカーを手にしたブリー・ラーソン(左)とアリシア・ヴィキャンデル(右)

    アカデミー女優賞を獲得した若き新鋭2人 “地道なキャリア” が共通点

    映画

     ケイト・ブランシェット、ジェニファー・ローレンス、ケイト・ウィンスレット…と錚々たる女優の名が並ぶ中、第88回アカデミー主演&助演女優賞に輝いたのは20代のブリー・ラーソンとアリシア・ヴィキャンデル。同受賞を機に一躍大物スターの仲間入りを果たした若き2人はいったいどんな人物なのだろうか。@@cutter エマ・ドナヒューによるベストセラー小説を原作にしたサスペンス『ルーム』にて、物置小屋に監禁された幼い息子を持つ若き母という役どころを演じたラーソン。オスカー初ノミネートにして初受賞した26歳は、18年という長いキャリアを持つ。  7歳の頃にアメリカNBCのテレビ番組『ザ・トゥナイト・ショー・ウィズ・ジェイ・レノ』でのスキット出演で業界デビューし、TVシリーズ『ユナイテッド・ステイツ・オブ・タラ』や映画『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』『21ジャンプストリート』など主にコメディ作品に次々出演。  そんな中、10代の若者たちが抱える問題を題材にした『ショート・ターム』で暗い過去を抱える保護施設のケアマネージャーに扮し、その演技が放送映画批評家協会賞、ロカルノ国際映画祭など各賞で絶賛され注目を浴びることとなる。そして、主演作『ルーム』が2015年に発表されるや、その迫真の演技で批評家たちを唸らせた。  海外メディアVanity Fairはラーソンについて「これまで脇役として輝きを放ち、主演を引き立てる役回りだった彼女にスポットがあてられるのは驚くことではない。彼女はとても心を揺さぶる演技でこの荒廃的な映画を暖かく美しい物語に仕上げている」と評価した。  次回作には『キング・コング』新作『Kong:Skull Island(原題)』が控えている。@@separator 一方、『リリーのすべて』で性別違和に気づき変化してゆく夫(エディ・レッドメイン)に苦悩する妻を演じたアリシア・ヴィキャンデルはスウェーデン出身。幼い頃からバレーを始めるも、けがの影響で10代後半でバレリーナになる夢を挫折。演劇学校を2度落ちたこともあり、一度はロースクールへ進学するが女優の道を追い求める。  スウェーデンの人気TVドラマや短編映画などに出演し地道にキャリアを積み、スカンディナヴィアで評価されたのち、アメリカやイギリスへ活動の場を広げようとオーディションテープを送る日々が続く。ヴィキャンデルはその時の思い出を「“結構です”との言葉すら聞くことはなかったの。だから自分でロンドンへ行かないと、と思ったわ」と語っている。  転機が訪れたのは2009年。スウェーデン映画『Pure(原題)』で主役を演じ批評家たちから絶賛を浴びる。その後、キーラ・ナイトレイ主演の『アンナ・カレーニナ』、マッツ・ミケルセン主演『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』『コードネーム U.N.C.L.E.』と次々に話題作の重要キャラクターとして抜擢。そして2015年、オスカー俳優・レッドメインの“妻”という大役を手にした。  オスカーを手にしたヴィキャンデルはThe guardianに対し、幼い頃、夜中の2時に母親に起こしてもらい毎年この授賞式を見ていたと明かしたそうで、受賞後は自身に起きたことが信じられない様子であったという。夢を若くして手にしたヴィキャンデルの次回作は、2016年公開予定の「ボーンシリーズ」新作『JASON BOURNE(原題)』だ。  ラーソン出演『ルーム』は4月8日、ヴィキャンデル出演の『リリーのすべて』は3月18日公開。スターダムを駆け上る次世代女優の演技に期待が高まる。

  • 男優の演技が光るアカデミー作品賞・受賞映画『羊たちの沈黙 』アンソニー・ホプキンス/ハンニバル・レクター役

    男優の演技が光る、アカデミー作品賞選出!サイコなA・ホプキンス、哀愁のR・クロウ

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     第88回アカデミー賞の授賞式が近づいてきた。今年は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の作品賞、『クリード チャンプを継ぐ男』のシルヴェスター・スタローンの助演男優賞、そして4度目の主演男優賞ノミネートとなる『レヴェナント:蘇えりし者』のレオナルド・ディカプリオが、念願のオスカー受賞となるか…など話題が盛りだくさんだ。そこで、過去のアカデミー作品賞を受賞した作品の中から、男優の迫真演技が見どころの5作品をピックアップ!@@cutter アカデミー作品賞受賞リストだけを見て「もっとも衝撃的な演技をした俳優が出演している作品はどれか?」と浮かび上がってきたのが『羊たちの沈黙』。サイコスリラーというジャンルが作品賞を受賞したのもインパクトがあったが、なによりもアンソニー・ホプキンス演じるハンニバル・レクター博士の言動、立ち振る舞いに背筋が凍った。自らの行動に対して一点の曇りなく正当化できるキャラクターは、彼が“異常人格者”ではないのではないか…と常識を疑ってしまうほどに完成度が高かった。  ラッセル・クロウが、妻子を殺され奴隷に身を落としながらも、復讐への炎をたぎらせる剣闘士マキシマスを演じた『グラディエーター』も印象深い。圧倒的な肉体美は言うまでもないが、後悔や怒り、憎しみなど内に秘める感情を寡黙ながらも体全体で表現する演技は筆舌に尽くしがたい。ダークサイドの皇帝コモドゥス扮するホアキン・フェニックスの“悪”ぶりも絶品だ。  そのほか、自閉症の兄を演じた『レインマン』のダスティン・ホフマン、不朽の名作『ゴッドファーザー』のマーロン・ブランド、吃音に悩まされたイギリス王ジョージ6世を演じた『英国王のスピーチ』のコリン・ファースも非常に印象に残る演技を披露している。  今回紹介した作品、主演男優の名演技は言うまでもないが、『羊たちの沈黙』のジョディ・フォスター(女優だが…)、『グラディエーター』のホアキン、『レインマン』のトム・クルーズ、『ゴッドファーザー』のアル・パチーノなど、対峙する相手役の存在が、彼らの魅力をさらに光り輝くものにしているのだと再認識させられた。(文・磯部正和) <男優の迫真演技が見られるアカデミー作品賞5選(年度はアカデミー賞受賞年度)> 『羊たちの沈黙』(92)アンソニー・ホプキンス/ハンニバル・レクター役 『グラディエーター』(01)ラッセル・クロウ/マキシマス役 『レインマン』(89)ダスティン・ホフマン/レイモンド役 『ゴッドファーザー』(73)マーロン・ブランド/ドン・ヴィトー・コルレオーネ役 『英国王のスピーチ』(11)コリン・ファース/ジョージ6世役

  • ライターがすすめるスタローン映画:『ロッキー』シリーズ

    ラジー賞常連からオスカー俳優へ!? いま観るべきスタローン映画

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     かの最低映画賞ラジー賞常連にして、長くその演技を嘲笑されてきたシルヴェスター・スタローン。しかし、2015年の『クリード チャンプを継ぐ男』で、ゴールデングローブ賞を受賞し、アカデミー賞でも本命視されるなどその評価はここにきて高まっている。これまで「筋肉バカ」と揶揄してきたあなたに、スタローンは「人は変われる!」(『ロッキーIV』より)とメッセージを突きつける。そんなわけで、まだ間に合う、観るべき“スタローン映画”をご紹介。@@cutter まずスタローンが自身の人生と信念を余すところなく注ぎ込んだ『ロッキー』、そして同時に創り出したもう1人のヒーロー『ランボー』、さらに2010年代、華麗に復活を果たした『エクスペンダブルズ』の各シリーズはもう義務教育・常識として観ておくレベルであり、ここでは行数を割かない。観る世界遺産。  これらのシリーズを経た後オススメしたいのは、親子の愛・旅・トラック、そして腕相撲と四拍子が揃ったロードムービーの傑作『オーバー・ザ・トップ』。劇中のスタローンよろしく野球帽を後ろに回し、本気印で観ることを推奨したい。Gジャンの袖を千切った“スギちゃんファッション”も見られ、「こんな親父になりたい!」と思うこと請け合いだ。  続いて「お前は病気だ。俺が薬だ」の名台詞が口癖になること必至な刑事ドラマの快作『コブラ』。当時の妻ブリジット・ニールセンをヒロインに配し、男ならかくありたい公私混同ぶりだが、この作品でもマッチ棒をくわえるスタローン独自の美意識を堪能できる。  また、アドベンチャー枠の『クリフハンガー』、脱出モノ枠の『ロックアップ』、さらにSF枠で『デモリションマン』と、全ジャンルを網羅しているのではと思わせるほど幅広く出演しているのもスタローンの特徴の1つ(コメディ枠もあり)。そして既に14年公開の大物共演枠『リベンジ・マッチ』において、名優デ・ニーロを向こうにだいぶいい味を出していたことを記し、本稿の締めとしたい。(文:しるべ寿太郎)  世界唯一のスタローンライター(未確認)しるべ寿太郎オススメのスタローン映画は以下の通り。 『ロッキー』シリーズ 『ランボー』シリーズ 『エクスペンダブルズ』シリーズ 『オーバー・ザ・トップ』(87) 『コブラ』(86) 『クリフハンガー』(93) 『ロックアップ』(89) 『デモリションマン』(94) 『リベンジ・マッチ』(13)

  • 『幸せになるための27のドレス』

    結婚前に観ておきたい映画5本<女性編>

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     6月は梅雨の季節、そしてジューンブライトの季節! というわけで、結婚にまつわる映画をセレクト! ただ、結婚の映画と言っても、結婚するまでの道のりを描くものもあれば、一緒に生活していくなかでトラブルを乗り越えて愛を深めていくものもあればさまざま。今回は女性が心から共感できる、女性の本音がつまった映画を5本ご紹介します。@@cutter まずは、キャサリン・ハイグル主演の『幸せになるための27のドレス』。結婚にずっと憧れているけれど、もう27回も花嫁の介添人をしているジェーンが「私だって幸せになりたい!」と、悩みながらも自分自身を変えていこうとするラブコメディ。同じく、ジェニファー・ロペス主演の『ウェディング・プランナー』も、他人の幸せを見続けるメアリーが主人公です。ようやく運命の人と出会った! と思ったのに、その相手は自分が結婚式をサポートする花婿だったという大ショックな出来事が……。どちらの作品も、いつも片想い、でも結婚したい、幸せになりたい! どうして上手くいかないの? という、結婚をつかむまでに誰もが思う心情をリアルにコミカルに描いています。  吉高由里子主演の『婚前特急』のヒロイン・チエは、先に挙げたジェーンやメアリーとは違い、「いろんな人といろんな体験をしたい」と、5人の彼氏と交際中のちょっと欲張り女子。けれど、親友の結婚を機に5人の男たちを査定して、本当の相手を選ぼうとします。自分は誰が好きなのか? 自分を愛しているのは誰なのか? チエの査定を通して自分自身が恋愛や結婚に求めているものも見えてくる、異色なのに共感できちゃうオススメの1本です。チエは自分の感情をかなり前面に出すタイプですが、それ以上に本音炸裂なのが、キルステン・ダンスト主演の『バチェロレッテ -あの子が結婚するなんて!-』。才色兼備のレーガンが許せないのは、同級生のなかで一番おブスだった友人が先に結婚すること。その友人の結婚式を通じて、自分が結婚できないワケを見つけていきます。友だちのことは大好きだけれど、心のどこかに嫉妬や妬みがあって、そんなフツーなら描かない感情をズバッと描いています。  5本目は、ジェニファー・アニストン、ドリュー・バリモア、スカーレット・ヨハンソンなど豪華共演の『そんな彼なら捨てちゃえば?』。恋をするとつい自分のいいように解釈してしまう女の勘違いと男の本音を混ぜ合わせたエピソードは、どれも「そうなの!」「そうなの?」と、共感と発見が満載! いろんなタイプの男と女、いろんなタイプの恋愛観&結婚観を観てみたい人は、まずはこの1本から!  ヒロインたちの本音に共感するだけじゃなく、この5本で、結婚相手を見極める力もアップ!(文:新谷里映)

  • 『50回目のファースト・キス』

    結婚前に観ておきたい映画5本<男性編>

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     ラブストーリーやラブコメディの主人公の多くは女性ですが、恋は相手あって成立するもの。女性が好きなそれらの作品には、こんな人と巡り会いたい! こんな人と恋に落ちたい! こんな人と結婚したい! という理想的な男性像ももちろん描かれているわけです。そこで、ジューンブライトの季節にちなんで、映画に登場する理想の花婿&夫を5本セレクト!@@cutter 1本目は『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』。30歳を過ぎても恋愛経験のないトゥーラが、自分磨きにはげみ、片想いの彼とめでたくつきあうことに! けれど、トゥーラはギリシャ人、恋人のイアンはアメリカ人。ギリシャ人はギリシャ人と結婚するのが当たり前……という両親を説得したりと、結婚まで大変&面倒なこと続き! けれどそれをドーンと受け止めようとするイアンの優しさは、たまらなく魅力的。まさに理想の花婿!  ドリュー・バリモア主演の『50回目のファースト・キス』は、事故の後遺症で記憶が1日しかもたない短期記憶喪失障害を抱えているルーシーが主人公のラブコメディ。ルーシーに一目惚れし、愛してしまったヘンリーは、自分が彼女の記憶に残らないとしても決してあきらめません! 毎日くり返し彼女と恋に落ちて、愛を告げて……ヘンリーの深すぎる愛は、男女ともに感動するはず。また、原田知世と大泉洋が夫婦役の『しあわせのパン』の夫婦も素敵です。『マイ・ビッグ・ファット・ウェディング』のイアンや『50回目のファースト・キス』のヘンリーに比べると、『しあわせのパン』の水縞くんは、かなり寡黙な男性ですが、多くを語らないからこそ伝わってくる愛もあって──。とにかく、妻・りえさんのことを見守る眼差しがとても温かい!  続いては、号泣必至のラブストーリーを2本。アニメーションの『カールじいさんの空飛ぶ家』と、『きみに読む物語』です。『カールじいさんの空飛ぶ家』は、78歳の無口で頑固なカールじいさんが、自分の家に風船をつけて飛ばして旅に出る物語。いわゆる冒険ものですが、無口で頑固になってしまったのは妻が先だってしまったから、冒険に出る決意をするのは妻との約束を果たすため──妻をものすごく愛していたおじいさんの愛の物語でもあるんです。冒頭で流れる妻との回想だけで涙、確実! 一方、『きみに読む物語』はアメリカでも日本でも“泣ける映画”として大ヒットした、ライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムス共演の永遠の愛を映画いたラブストーリー。良家のひとり娘アリーと材木工場で働く青年ノアが主人公。身分違いの情熱的な恋物語はほかにもたくさんありますが、ずっと愛は続いていく、永遠の愛はあるんだと証明してくれる、群を抜いたラブストーリーです。  まずはこの5本で、女性が求めている理想の男性像をチェック!(文:新谷里映)

  • 2013年注目すべきハリウッドスターは?

    2013年活躍が期待できるハリウッドスターは誰?

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     2013年は、おじさんたちが暴れ回る年になりそう。アーノルド・シュワルツェネッガー、シルヴェスター・スタローン、ブルース・ウィリスらの新作が続々と控えているのだ。@@cutter カリフォルニア州知事に就任中、「エクスペンダブルズ」とその続編にカメオ出演した以外、ハリウッドから遠ざかっていたシュワルツェネッガーは、1月北米公開になる「ラストスタンド」で本格復帰する。秋にはスタローンと共演する「The Tomb(原題)」が公開に。ほかに、現在撮影準備中の「Captive(原題)」もある。  スタローンは、2月北米公開の「Bullet to the Head(原題)」で1年を幕開け。もうひとつ「Reach Me(原題)」も来年中に公開される予定だ。  ウィリスも大忙し。「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(2月14日公開)、「G.I.ジョー/バック2リベンジ」(6月公開)、そして後半には「RED/レッド」続編がある。もうひとり、今年60歳になったリーアム・ニーソンもあいかわらず多忙で、来年はアクションスリラー「Non-Stop(原題)」とポール・ハギス監督の「The Third Person(原題)」が公開される。  若手で注目なのは、「マン・オブ・スティール」(今夏公開)でスーパーマン役に選ばれたヘンリー・カヴィル。製作のクリストファー・ノーラン、監督のザック・スナイダーのお眼鏡にかなった彼が、しばらくスクリーンからごぶさたしていたこのスーパーヒーローを蘇らせるのか、気になるところ。  今勢いに乗っているブラッドリー・クーパーも、ますますハリウッド内での地位を高めそう。現在北米公開中の「世界にひとつのプレイブック」(2月22日公開)で初のオスカーノミネーションを手にすると予想されており、またトロント映画祭で上映された秀作「The Place Beyond the Pines(原題)」が春に北米公開される。この映画での演技もすばらしく、「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」でブレイクした彼は、演技派としても本格的に認められそうだ(ところで夏には「ハングオーバー!」3作目も公開になる。)  女優では、「ハンガー・ゲーム」第二部とクーパー共演の「Serena(原題)」が控えるジェニファー・ローレンスがあいかわらずホット。また、出産、育児で休業していたナタリー・ポートマンが、2013年にはテレンス・マリック監督作2作品と、「マイティ・ソー」続編でスクリーンに復帰する。(文:猿渡由紀)

  • アクション大作「アイアンマン3」も2013年公開

    ヒット作の続編&大人気アニメの映画化、2013年映画業界の傾向予測

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     2012年のレジャー消費は旅行・テーマパークを中心に好調だった。映画業界も例外ではなく、2011年が震災の影響でガクンと興行収入が落ち込んだという側面があるにせよ、前年比5%増程度に落ち着くだろうと予想され、好調の形で幕を閉じた。@@cutter では、2013年の映画業界はどうなるのだろうか。現在、音楽CDや食品などでは“復刻”ブームが続いているため、レジャー業界もそこに便乗し、かつてのレジャーを復刻させようと様々な試みが行われている。映画業界も「キャリー」(5月公開予定)、「華麗なるギャツビー」(6月14日公開予定)、「許されざる者」(9月13日公開予定)など、懐かしいタイトルのリメイクが相次ぐ。だが、旅行やテーマパークのように、懐かしさでの親子3代に渡る消費は難しいのが現状である。そんななか、現時点で発表されている2013年公開予定映画から、今年の映画業界の傾向を見ていきたい。  まず、ハリウッド作品で目立つのが続編の多さだ。1月11日公開の「96時間/リベンジ」を皮切りに、「ダイ・ハード/ラスト・デイ」(2月14日公開予定)、「ゴーストライダー2」(2月8日公開)、「アイアンマン3」(4月26日公開予定)、「ワイルド・スピード6(仮題)」、「G.I.ジョー バック2リベンジ」(6月公開予定)、「スター・トレック イントゥ・ダークネス」(9月公開予定)等、1年を通じて続編が公開されるのだ。  「ハリウッドでは、ヒット作のトータルの興行収入がどんどん大きくなっています。それはつまり、超大作・話題作に観客が集中し、ほかは厳しいということ。だからこそ続編が増え、それはもちろん話題となり、目立つ結果となるのでしょう」と、映画関係者は話す。@@separator 一方の日本映画はアニメだ。「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)」(1月12日公開)、劇場版「とある魔術の禁書目録\-エンデュミオンの奇蹟-」(2月23日公開予定)、「劇場版TIGER&BUNNY The Rising」(秋公開予定)、「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 叛逆の物語」(年内公開予定)、劇場版「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(夏公開予定)、「聖☆おにいさん」(5月10日公開予定)といった具合に、劇場版の続編、人気コミックやライトノベルの劇場版、と様々なところからアニメ映画化が実現。  「今やDVDバブルも終わり、売れるのは一部のメジャー作品だけとなっています。そんななか、アニメは堅実な売れ行きを見せ、採算の合う優良コンテンツ。また、オリジナル作品であっても、監督のネームバリューでお客さんが入る。このようなことは、実写ではあり得ません。映画会社が放っておくはずありませんよね」。  ヒット作の続編と、大人気アニメの映画化。2013年の映画業界は昨年よりも期待できそうだが、“予想外”の言葉からは遠のきそうだ。

  • 大ヒットを記録した「BRAVE HEARTS 海猿」

    邦画各社の得意分野が強く出た、2012年の映画業界を総括

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     2012年の映画業界は、2011年の「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2」「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」のような強い洋画がなく、12月末時点での年間興行収入ランキングでは、73億円の「BRAVE HEARTS 海猿」を筆頭に、「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」「テルマエ・ロマエ」がそれぞれ59億円、「おおかみこどもの雨と雪」が42億円など、10位以内に邦画が7作品ランクインと、邦画の強さが圧倒的だった。@@cutter また、最終的な興収は確定していないが、21世紀に入ってから日本映画のオープニング最高記録を樹立した「ONE PIECE FILM Z」、興収50億円突破は間違いない「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」もランクインは確実で、根強いファンのいるアニメ映画の強さを証明した形となった。  では、このような状況を映画関係者はどう見ているのだろうか。    「2011年は震災の影響で、エンタメ自粛のようなムードが漂っており、世間的な空気もエンタメから少し離れていました。その反動からか、2012年はエンタメとしての映画が復権したように思います。特に東宝配給の邦画の好調ぶりは顕著で、ジブリ作品がなくても非常に強かった。安心・安定感に加え、チャレンジングな姿勢も引き続きで、映画界のリーディングカンパニーとして確固たる地位を築いています。さらに、角川のアニメ系コンテンツや、松竹の得意とする人情ものといった他配給会社の得意とする分野までシェアを伸ばしてきているので、その勢いにいかにして対抗していくかが、各社の課題になってくるのではないでしょうか」。@@separator 洋画に関しては、このような意見が。 「ジョニー・デップなどの大物スターの来日が増え、PRも頑張りましたが、興収50億円を越える大ヒット作が「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(2011年12月16日公開)1本と、残念な結果でした。これは、劇場へ足を運ぶ絶対数が減っているのを止められず、映画というコンテンツのプライオリティが下がっている現状もありますが、絶対的憧れ的存在、夢の世界の人といった洋画のスーパースターが育っていないのも大きいでしょうね」。  そして、単館系映画「最強のふたり」が興収13億円を超えるヒットを記録する一方、シアターN渋谷、銀座シネパトス等のミニシアターが続々閉館決定。 「現在、映画はフィルムではなく配信の時代。その配信用の機材が買えないために、映画館は苦境に立たされています。いくら時代の流れとはいえ、映画ファンにとっては寂しい限りです。来年は……良くなると思いたいですが、やはり厳しいでしょうね」。  様々な映画ニュースが駆け巡り、邦高・洋低に終わった2012年。来年こそは洋画の巻き返しに期待したい。

  • 「アルゴ」で才能を発揮したベン・アフレック監督

    2012年に起こったハリウッド重大ニュースをおさらい

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     2012年もいよいよ終わり。今年ハリウッドを騒がせた重大ニュースを、ここでおさらいしてみよう。@@cutter1:“監督”ベン・アフレックが開花  日本ではなぜか注目されないまま終わったが、アフレックが主演と監督を兼任した「アルゴ」はアメリカで大ヒット。批評家受けも最高で、オスカー候補入りは間違いなしと言われている。この作品のおかげで、アフレックは米「GQ」誌から「Men of the Year」にも選ばれた。「パール・ハーバー」「アルマゲドン」の頃はトップスターに君臨しながら、ここ10年ほど俳優としてのキャリアが沈滞していたアフレックは、監督として見事な復活を果たした。 2:「ハンガー・ゲーム」の大ヒット  これまた日本ではそれほどヒットしなかったものの、アメリカで原作がバカ売れしている「ハンガー・ゲーム」は北米だけで4億ドルの興行成績を納めた。これは「アベンジャーズ」「ダークナイト ライジング」に続いて3位。女性向けの映画がここまでの数字を挙げることは稀。同作品のほかに「世界でひとつのプレイブック」のおかげもあり、ジェニファー・ローレンスは大スターの地位をゆるぎないものにした。 3:「ジョン・カーター」の大失敗  2012年最大のがっかりは、2億5,000万ドル(一部の説によると3億ドル)を投じたディズニーの「ジョン・カーター」。北米興収はわずか7,300万ドル。批評も芳しくなかった。原作がジョージ・ルーカスら数多くのフィルムメーカーに影響を与えたSF名作で、「ファインディング・ニモ」などで高い評価を得たピクサーのアンドリュー・スタントンの実写映画デビューということもあって、がっかり感はさらに高まることに。 4:「ダークナイト ライジング」コロラド乱射事件  今年7月20日、コロラド州オーロラの映画館で起きた乱射事件は、アメリカ人の心に大きな傷を与えた。死傷者は70人。この影響を受けて、「ダークナイト ライジング」のその後のプレミアは中止され、出演者の来日もキャンセルされた。映画館での乱射シーンがある「L.A. ギャング ストーリー」の北米公開も9月から1月に延期になったが、今月にはコネティカット州の小学校でまたもや乱射事件が起きている。 5:トム・クルーズ離婚、ブランジェリーナ婚約、クリステン・スチュワート不倫  スターのゴシップは絶えることがないが、今年最大のゴシップといえばおそらくこの3つ。あとはブレイク・ライヴリーとライアン・レイノルズの極秘結婚か? (文:猿渡由紀)

  • 「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2」

    [ネタバレ注意]恋愛映画かと思ったらバトル映画になっていた「トワイライト」最終章

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     ……「トワイライト」ってこんな話だったっけ?  第4作目・後編にして完結編となる「トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン Part2」(12月28日公開)を観た直後に出てきた言葉がそれだった。なんだろう、こう、甘~い苺を食べたつもりが、口に入れたらカレーだったみたいなこの気分は……。@@cutter おさらいしておこう。「トワイライト」シリーズは2008年に第1作が公開されたロマンス映画で、内気な高校生ベラと容姿端麗なヴァンパイア・エドワードとの禁断の恋を描いた物語――だったはずである。日本での人気はそれなりといったところだったが、本国アメリカではトワイライトブームを巻き起こし、興行収入4億ドルという大ヒットを記録したと聞いている。  筆者は第1作だけは観ていたのだが、その後のシリーズ作品は観ておらず、第1作のイメージを引きずったまま4年ぶりに完結編となる今作を観たのだった。  そうしたら、ロマンス映画だったはずのトワイライトが「異能力バトル映画」になっていたのである。一体、過去4作の間に何があったのか……。  簡単にいうと、1作目でベラ(クリステン・スチュワート)はエドワード( ロバート・パティンソン)と結ばれた後、2作目でエドワードとの辛い別れを経験し、その後オオカミ男のジェイコブ(テイラー・ロートナー)との三角関係(!)にも悩み、二人を手玉に取るなど悪女ぶりをいかんなく発揮した後、ついにエドワードと結ばれ結婚。しかし、ベラはエドワードとの子どもを出産し、死んでしまうのである。  なんという波瀾万丈な展開だろうか。まさかヴァンパイアのイケメンとひたすらイチャイチャしていたあの可憐な女の子が、たった6時間くらいの間にこんなことになっていたなんて……。  そして5作目。完結編となる本作では、ベラがついにヴァンパイアとして復活し、エドワードとの間に生まれた娘・レネズミをめぐって、ヴァンパイアの王・アロとの最後の戦いに挑むのである。  いやあ、すごいストーリーだ。ジャンプで言うなら打ち切られる10週の間に5回くらいテコ入れが入った感じだ。とはいえ、1作目しか見ていない筆者も何だかんだできっちり楽しませてくれるのだから、世界的大ヒットも伊達ではないということか。@@separator もっとも、異能力バトル映画といっても、前半はヴァンパイアとして目覚めたベラとエドワードがひたすらイチャつくのを見せられるだけで、正直おもしろくはない。おもしろくなるのは後半、ヴァンパイアの王族・ヴォルトゥーリ族に娘のレネズミを狙われ、戦いを決意してからだ。  戦いを決意したとはいっても、相手はヴァンパイアの王族。普通にやっては勝ち目は薄い。そこでベラたちカレン家は世界中のヴァンパイアのもとへと走り、加勢を要請する。世界中のヴァンパイアにしてみれば「なんで力を貸さないといかんの?」という感じだと思うが、そこは尺の都合……じゃなかった、カレン家の言い分に納得して、力を貸してくれるのである。  集まってきたヴァンパイアたちは、それぞれ特殊能力を備えている。身体能力が人間離れしているのはもちろん、雷や水など自然の力を自在に操ったりもする。それってもはや一般的にいうヴァンパイアの域を超えているのでは……と思わなくもないが、王族に対抗するためにはこれくらいの力は必要なのだろう。  で、このままだとベラに見せ場がなくなるからなのか、中盤ではベラが特殊能力を身につけるための修行シーンがたっぷりと時間をかけて描かれる。そんなベラの姿が、セルゲームまでの期間、精神と時の部屋で修行する孫悟飯とかぶる。  そしてやってきた最終決戦。ここはぜひ実際にご覧いただきたい。ヴァンパイアたちによるド派手な異能力バトルのおもしろさは筆者が保証する。  くどいようだが、1作目ではいちおうロマンス映画だったはずが、まさか拳で大地を殴って引き裂いたりする映画になるとは予想していなかった。ひょっとして、ちゃんと1から5までを連続して観ていれば自然な流れとして受け入れられるのかもしれないけど、むしろこれから観る人は1の次にいきなり5を観てしまうのもアリではないかと思うくらい楽しめたからまぁいいとしよう。  さらにさらに、ラストには「そんなのアリか!?」と思わず叫んでしまうような驚愕の展開が待ち受けている。いやはや、夢中になって観てしまった。トワイライトシリーズ、恐るべしだ。(文:山田井ユウキ)

  • 船首とみれば…いざ「タイタニック」ポーズ!

    映画の名シーン真似したくなる?「タイタニック」ポーズ、「エマニエル夫人」座り

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     ある一定の条件が揃うことで、思わずそうせずにいられなくなる―いわゆる条件反射はソ連の生理学者イワン・パブロフの実験=「パブロフの犬」により知られるところとなった。一般の人には全く無関係でも、映画好きにだけ特有の反応を引き起こす場所やシチュエーションが存在する。そんな映画ファンにとっての“聖地”や、「パブロフの犬」化させてしまうシチュエーションを紹介しよう。@@cutter まず公開15年を経て、すでに“ニュークラシック”として地位を確立した「タイタニック」のあのポーズ。あまりにベタすぎて真似することに恥ずかしささえ覚えるが、フェリーや釣り船、はては公園の置き物であっても船首であればオール・オッケー。なんだか組体操のサボテンに見えなくもないが、ムードがさめるのでそこは口出し厳禁だ。  続いて高台や丘の上に連なる階段を駆け上がり、ガッツポーズを決めれば即席「ロッキー」の出来上がり。これも有名すぎて一目で真似しているのがバレたり、奇異な目で見られること必至なので、周りに人がいないのを確認してから実施しよう。「誰にはばかることなく、思いっきりロッキーしたい!」という向きは、アメリカ・フィラデルフィア美術館の正面玄関階段までどうぞ。通称「ロッキー・ステップ」と呼ばれるこちらでは、世界中から集まった老若男女が恥ずかしげもなくロッキーになり切っている。あとは生卵を飲み干せば、身も心も“イタリアの種馬”だ。  名作再現編としては、トレビの泉やコロッセオなど実在の観光地がふんだんに登場する「ローマの休日」も外せない。まずはヘプバーンのアン王女よろしくスペイン広場でジェラートとしゃれ込みたいところだが、実際は保護のため広場での飲食は禁じられているとのことで注意が必要。真実の口に手を入れて、上着の袖に手首を隠しておどける、グレゴリー・ペックの真似で我慢しよう。もしローマまで行く暇もお金もなかったら、ゲームセンターや各地で見られる、(真実の口に)よく似た遊具で気分だけ味わうことも可能だ。@@separator 次に横断歩道を4人で渡れば、あら不思議、そこがアビイ・ロードに早変わり。ビートルズ同名の名盤、そのジャケット写真として有名なこちらはイギリスの文化遺産として指定を受けており、「映画けいおん!」でもメンバーが訪れる場面が描かれている。なお、文化遺産とはいえアビイ・ロードは現在も普通に使われている道路であり、多くの事故が報告されているので実際訪れた際は要注意。  さて年の瀬といえば億劫な大掃除のシーズンだが、家が綺麗になってしかも強くなれちゃう、女性誌あたりがほっとかない魔法のメソッドをご紹介しよう。拭き掃除をしながら円を描き、「ワックスかける!」「ワックス取る!」(※たとえワックスを使っていなくても)、これを繰り返すだけでこれまた不思議、家が輝く&カラテまで身についちゃうからアメイジング。こちらはもちろん、ミヤギさんに扮した亡きノリユキ・パット・モリタの怪演が光る「ベスト・キッド」によるもの。ラルフ・マッチオよろしく、手拭いをキリリと頭に巻いて臨めば、ダニエルさん気分で掃除もはかどること請け合いだ。  もし掃除でかがんだ姿勢が続いて疲れたら、立ち上がってイナバウアーと体を反らせば、あらま、知らずに「マトリックス」よけの一丁上がり。血行がよくなり、もう一度掃除が頑張れそうだが、あんまり反りすぎて倒れると、リンボーダンスの自爆みたいで間抜けになるので気をつけたい。  そしてこの項、籐の椅子に足を組んで腰掛けるポーズ(乳出し推奨)をもって結びとしたい。今年亡くなった名花シルビア・クリステルを偲んで―。ありがとう、「エマニエル夫人」。(しべ超二)

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